友川カズキ TOMOKAWA KAZUKI

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友川カズキ 自作絵画コレクション 21-30


立ちんぼ日和

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立ちんぼ日和_detail01立ちんぼ日和_detail02立ちんぼ日和_detail03立ちんぼ日和_detail04
ディテール
タイトル:
「立ちんぼ日和」
サイズ:W 380mm × H 270mm
(アクリル水彩、墨)
価格:80,000円(税込)
※価格には額装費用と国内送料が含まれています。

カマクラで遊んだ

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カマクラで遊んだ_detail01カマクラで遊んだ_detail02カマクラで遊んだ_detail03カマクラで遊んだ_detail04
ディテール
タイトル:
「カマクラで遊んだ」
サイズ:W 270mm × H 380mm
(アクリル水彩、墨)
非売(個人蔵)

トウキビ畑

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トウキビ畑_detail01トウキビ畑_detail02トウキビ畑_detail03トウキビ畑_detail04
ディテール
タイトル:
「トウキビ畑」
非売(個人蔵)

賑やかなアーチ

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賑やかなアーチ_detail01賑やかなアーチ_detail02賑やかなアーチ_detail04賑やかなアーチ_detail03
ディテール
タイトル:
「賑やかなアーチ」
サイズ:W 540mm × H 380mm
(アクリル水彩、墨)
価格:160,000円(税込)
※価格には額装費用と国内送料が含まれています。

安子ガンバレ!

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安子ガンバレ!_detail01安子ガンバレ!_detail02安子ガンバレ!_detail03安子ガンバレ!_detail04
ディテール
タイトル:
「安子ガンバレ!」
サイズ:W 270mm × H 380mm
(アクリル水彩)
価格:100,000円(税込)
※価格には額装費用と国内送料が含まれています。

25気分屋は正しい

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25気分屋は正しい_detail0125気分屋は正しい_detail0225気分屋は正しい_detail0325気分屋は正しい_detail04
ディテール
タイトル:
「気分屋は正しい」
サイズ:W 270mm × H 380mm
(アクリル水彩)
価格:120,000円(税込)
※価格には額装費用と国内送料が含まれています。

24動物園が好き(敵対Ⅲ)

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24動物園が好き(敵対Ⅲ)_detail0124動物園が好き(敵対Ⅲ)_detail0224動物園が好き(敵対Ⅲ)_detail03
ディテール

タイトル:
「動物園が好き(敵対Ⅲ)」
サイズ:W 380mm × H 270mm
(アクリル水彩、墨)
価格:80,000円(税込)
※価格には額装費用と国内送料が含まれています。

23遠い朝

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23遠い朝_detail0123遠い朝_detail0223遠い朝_detail03
ディテール
タイトル:
「遠い朝」
サイズ:W 380mm × H 270mm
(アクリル水彩、墨)
価格:80,000円(税込)
※価格には額装費用と国内送料が含まれています。

22幼少期(敵対Ⅱ)

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22幼少期(敵対Ⅱ)_detail0122幼少期(敵対Ⅱ)_detail0222幼少期(敵対Ⅱ)_detail03
ディテール
タイトル:
「幼少期(敵対Ⅱ)」
サイズ:W 380mm × H 270mm
(アクリル水彩、墨)
価格:100,000円(税込)
※価格には額装費用と国内送料が含まれています。

21ユトリロの宝箱

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21ユトリロの宝箱_detail0121ユトリロの宝箱_detail0221ユトリロの宝箱_detail0321ユトリロの宝箱_detail04
ディテール
タイトル:
「ユトリロの宝箱」
サイズ:W 380mm × H 540mm
(アクリル水彩)
非売(個人蔵)

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21ユトリロの宝箱

Q.不思議な浮遊感のある建物の絵ですが…。
A.あのね、これも最初はユトリロの画集に載ってたアトリエの写真を見ながら描いてたんだけど。原形をとどめていないのよ(笑)。夢中で描いてるうちにさ、「あれ?」と思って。

Q.建物の部分にたくさん色が使われていて、確かに宝箱をぶちまけた感はありますね。
A.だからもう、そう言うしかないよね(笑)。もともと、「ユトリロの画室」ってタイトルを考えてたんだけど、それはちょっと失礼かしら、と。とにかく色を塗ってるうちに楽しくなっちゃって、いわゆる「ゾーン」にね、入っちゃうんだよなあ。それで気づいたら、なんか違うぞ、と。仕方ないから、こういうタイトルにしました。

Q.引っかき傷のようなマチエールも印象に残ります。
A.建物は爪楊枝で描いてるんですよ。アクリル絵の具のチューブを絞って、水に溶いたりしないで、爪楊枝でそのまま塗ってみたりして。私には基礎がないからね、こんな荒っぽいことができるのよ。

Q.これも、友川さんにしか描けない絵ということですね。
A.まあね。基礎技術なりテーマなりがあったら、こういうことはまずやらないよね。どう考えたってこんな風な建物に住んでる人はいないだろうし。漫画家の楳図かずおさんくらいじゃないかな(笑)。

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22幼少期(敵対Ⅱ)

Q.以前、雑誌(『季刊 銀花(2005年秋号)』)の綴じ込み絵本として発表された連作墨絵のひとつですね。
A.そうそう。「ネコがどうしてもダメ」っていうタイトルでね。もう、そのまんまの内容なんだけど(笑)。未だに猫だけはねえ、怖ろしいのよ。テレビなんかに映ってるのも、あんまり生々しいとチャンネル変えるのよ。あの眼がキツくて。ネコをやたら愛でる人もダメ。気持ちはわからなくはないんだけど…正視に耐えないのよ。

Q.確かに、猫がやたら大きく描かれていて、友川さんの怯えが伝わってきますね。
A.ネコが完全に優位に立ってるのよ(笑)。いや、なんてったって天敵だからさ。前にも言ったけど、小さい頃に飼ってた鳩やウサギを殺されてね。それでダメになっちゃったのよねえ。

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23遠い朝

Q.これも同じシリーズからの1点です。
A.ネコが縁側から逃げてる様子を描いたものですね。私が育った家でも一応ネコを飼ってはいたんですよ。でも、私が毛嫌いしてるのをネコも知ってるから、全然寄り付かないのよ。邪険にしてたら、側に来なくなったんだな。

Q.なるほど。その距離感を表現したわけですね。
A.微妙な距離を置いて、チラッとこっちを見たりさ。それさえ怖かったもの(笑)。あ、そうだ。宮城のローカル番組でレギュラーコメンテーターをやってた時、ある精神科医の先生が時々ゲストで出ていてね。たまたまネコの話題になった時、彼が「私もネコがダメなんです…」って言って。やっぱり、「あの眼がイヤなんです」って言うもんだから、なーんか意気投合しちゃって。

Q.ネコの眼はちょっと人を見下してる感じがありますよね。
A.そう。狡猾そうで、全部見透かされてるようで。でね、その先生とは仙台の「蔵いち」っていう行き着けのお寿司屋さんで何回か呑んだりもしたのよ。実は、彼の病院にお世話になってた時期もあってさ、ちょっと助けてもらったの。だからまあ、ネコ嫌いから生じた縁ではあったんですよ。

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24動物園が好き(敵対Ⅲ)

Q.これもやはり連作中の1点ですが、色を描き足して雰囲気が変わりましたね。
A.あっさりと塗ってみたんだけどね。タイトルも全然関係なくしたのよ。何を描こうとしてたのか思い出せないしさ(笑)。

Q.元々は、中央部のグルグルはネコの視線を表していたようですが…。
A.そうなんだ(笑)。まあ、絵はその時その時の感情、感覚でしか描いてないから。基本的にガキなのよ。だからこんなに数が描けるんですよ。もちろん失敗も成功もあるんだけど、とにかく飽きないの。プロの画家だったら、悩みとか産みの苦しみとかもあるんだろうけど、そういうのは一切ないから。出たとこ勝負だし。行き着くべきところなんか私の絵にはハナっからないわけで、だから悩む理由がないのよ。

Q.「常にどうなるかわからない」ことの効用ですね。
A.そもそも、自分がない、とも言えるのかもしれない。小林秀雄風にいうと、「無私の精神」よね。ホントはもっと立派な言葉なんだろうし、小林秀雄のいう境地とは違うだろうけど、描いている時はもう夢中なのよ。この歳になってこんなことを言うのもなんだけど、いわゆる無心になれるの。ところが歌は、なかなかそうは行かない。

Q.なるほど。確かに、友川さんの歌は「私」なくして成立しませんよね。
A.歌はもっと具体的なものだし、まっすぐ対象に向かっているものだから。確かに歌も創造的ではあるけど、異質なんだよな。私にとって絵は遊びだから。で、暇さえあれば、遊びに雪崩れ込んで行っちゃう感じがあるのよ。「ここから何者にでもなれるんだ」みたいなね。言葉にすると嘘っぽいけど、そういう感覚なんだよね。

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25気分屋は正しい

Q.友川さんならではの独特の色遣いを味わえる作品ですね。
A.そうなんだけど、こういう色彩感覚になってきたのは意外と最近なんですよね。昔はこうじゃなかったもの。突然ね、ここ2〜3年の間にこういう感じになっちゃったのよ。

Q.多彩な絵の具が使われていて、しかも結構重ね塗りされてますよね。
A.昔はね、根を詰めてジックリ描くのが嫌いだったの。エネルギーを画用紙に全部吸われちゃうからね、疲れるのよ。ところが最近、これが実は結構根を詰めてて。飽きずにボンヤリ遊んでるうちにね、こんな風になっていくのよ。ぬり絵感覚というか、とにかく面白いんだよね。

Q.このキャラクターのモチーフになっているのは…。
A.これも昔描いたデッサンをベースにしてて、何を描いたのかハッキリ覚えてないんだけど…。あ、多分アレだ、多摩川のタマちゃん(笑)。

Q.ああ、一時話題になったアザラシの。
A.そう。別に写真とか映像を見て描いたわけじゃないんだけど、なんとなくそれっぽい感じあるでしょ? しっぽとか(笑)。でね、何よりもこのタイトルが気に入ってるのよねえ。

Q.確かにタマちゃん、神出鬼没で気分屋っぽかったですし。
A.そうなのよ。…あ、タマちゃんでまた思い出した! テレビで話題になってた当時、たまたまライブを観に来てくれた知人の増井光子さん(獣医師/上野動物園長、よこはま動物園ズーラシア園長などを歴任)に、「タマちゃんは人間の手で海に帰した方がいいんじゃないですか?」って訊いてみたのよ。そしたら増井さん、「あのまま放っておけばいいの。水が合わなきゃ勝手に出て行くんだし、自然のままにしておく方がいいんです」って言ってね。その言葉がやけに印象的で。

Q.増井さん、生前はライブにもよく来てくれていたそうですね。
A.うん。イギリスでね、落馬事故で突然亡くなっちゃって。ホント少年みたいな、やわらかい人だったな。大酒呑みで、妙に気が合ってさ。でも自宅でヘビ飼ってるって言うから、それだけが怖くてね。いやあ、タマちゃんの話で思い出したよ。懐かしいな。

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安子ガンバレ!

Q.線画というか、こういったドローイングは以前からよく描かれてましたよね。
A.そうそう。サインに添えたり、色紙にしてプレゼントしたりもしてたな。観ててラクっていうか、疲れないでしょ? 確かに「眼にモノ見せる」のも表現ではあるんだけど、こういう手が勝手に動いていく感じの絵も好きでね。これは世界卓球の中継を見ながら描いたんだけどね。

Q.近作とは打って変わって色遣いが抑制的ですね。
A.最近は絵の具てんこ盛りやってたからね。ヒマだしよ(笑)。いや、あれはあれで結構疲れるんですよ。出鱈目に描いてるように見えて…いや、実際に出鱈目ではあるんだけど。開放感とか達成感だけじゃない、何かが蓄積していくのよ。

Q.あえて塗らなかったところや配色といい、何かお洒落な感じがします。
A.そうかしら。まあ、この手の絵には何ら作為がないから。「モノにしてやろう」っていう意思もテーマもない。ドロっとしたものが一切ないから、そういう印象になるのかもね。私はパウル・クレーの絵が大好きなんだけど、何が好きって、あの軽さ。イヤ味が一切ないでしょう。初めて観た時、フワーッと体が宙に浮く感じがしたもの。だから多分にクレーの影響はある気がする。 

Q.なるほど。
A.カラダに馴染むっていうのかな。きれいな水が細胞に浸透していく感じ。よく、「美味い日本酒は、美味い水に似ている」って言うじゃないですか。もちろんそれとは話が違うかもしれないけど、観てて疲れない絵ってね、実はあんまりないんですよ。

Q.タイトルがちょっと思わせぶりな感じですが。
A.深い意味はないよ。最近、「やす子」ってお笑い芸人が出てきたでしょ? 自衛隊上がりで、いつも迷彩服着てて。あの田舎っぽい、素朴な顔立ちに妙な郷愁を感じてね(笑)。「ああ、そういえば学年に一人は必ず『やすこ』って女の子がいたなあ…」と。もう顔も覚えてないんだけどさ。それだけ。

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賑やかなアーチ

Q.人物の上方にウサギがいるという構図はよく描かれていますね。
A.うん。これも昔描いた下絵に色を描き足して完成させたんだけどね。しかしウサギはもう何百羽描いたのかなあ…。飽きないんだな。

Q.ウサギと人物の墨の滲みがいいですね。
A.これは紫墨(しぼく)ってヤツだね。中国の墨で、昔、誰かからもらったんだと思う。色もそうだけど、面白い滲み方をするんですよ。残念ながらもう手元にはなくて。日本の文房具屋でも扱ってるところはあるけど、いかんせん高くてねえ。

Q.やっぱり使う墨によって滲み方が違うんでしょうね。
A.全く違う。100均とかで売ってる安物は全然ダメだね。滲むことは滲むけど、色がつまらなくて。紫墨や青墨(せいぼく)は滲みが広がった時にワクワクするんだよな。下に板をひいてね、画用紙をベチョベチョに濡らしておくの。そこに水に浸けて軟らかくした固形の墨をあてて、そのままスーッと描いていくのよ。これがねえ、死ぬほど気持ちいいの。

Q.バックの色遣いも、やはり独特ですね。
A.ごく淡くね、赤っぽい色とかを塗り足してみたんだけど。あ、ウサギの眼玉も今回描き直したんですよ。元々はなーんか意地悪そうな眼つきでねえ。ちょっと引っかかる感じがしたから、このたび可愛らしくしてあげました(笑)。

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トウキビ畑

Q.大きめの絵ですが、いつ頃の作品ですか?
A.30年くらい前に描いた蝋画なんだけど、引っ越しの時に押入れの奥から出てきたのよ。それに少し手を加えて。

Q.空と緑の色彩も目に鮮やかですが、画肌のインパクトが物凄いですね。
A.蝋画はねえ、なかなか疲れるのよ。面白いことは確かなんだけど。真っ赤に焼いたコテでロウソクをジュッと溶かしてね。画用紙に貼り付けて、その上からアイスピックみたいな金具で線を刻んでいくんですよ。

Q.蝋画は最近は制作してないですよね?
A.うん。というのも、結構リスクを伴うの。ロウが溶ける匂いと煙を吸うとね、時々クラっとするのよ。集中しすぎると前頭葉がヤラれる感じで、カラダが持っていかれちゃうんだな。しかも、ガス代もメチャクチャかかるしさ。いろいろと、体力要るのよ。

Q.なるほど、文字通りの大労作なんですね(笑)。
A.笑い事じゃないんだよ。……あ、そうだ、黒い影っぽい部分はロウを溶かす時に出るススなんですよ。絵の具とも墨とも違う独特の色味というか、雰囲気が出るんだよね。

Q.光の当て方、当たり方でも印象が大きく変わります。
A.そう。ゴツゴツしてて、彫刻ぽくて。蝋画はホント、いろんなリスクを背負うぶん、想像もつかないような仕上がりになったりするの。まあ、気合も時間も必要だし、今はちょっと無理だわな。ガス代高くなるのもイヤだし(笑)。

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カマクラで遊んだ

Q.カマクラも幼い頃の思い出のひとつ?
A.ちっちゃい頃に近所の子供がたが集まってね、中で遊んでたんですよ。火鉢を置いて餅を焼いたり、インスタントラーメンをお椀に入れて持って行って食べたりして。

Q.子供たちの表情がいいですね。
A.意味もなくキャッキャしてさ。狭いし、やる事といってもそんなにないから、すぐに飽きちゃうんだけどね。

Q.紫墨(しぼく)の滲み、やはり独特ですね。
A.そうなのよ。入り口に置いてある長靴のカタチとかも、なんか可笑しいでしょ? 墨絵は基本、速描きだから。

Q.ちなみに下の方にいる動物は…。
A.犬ね。気づいてないだろうけど。